政府のAI基本計画素案 パブコメに大量の「AI作成」意見か

2026/06/29 19:22 

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 政府が今夏の改定を目指す「人工知能(AI)基本計画」素案のパブリックコメント(意見公募手続き、パブコメ)を巡り、生成AI製とみられる意見が大量に寄せられていたことが分かった。その多くは、計画案で記載がある個人情報保護法改正案について懸念する意見だった。

 ◇2000~3000件がAI作成か

 国のAI政策を所管する内閣府は、AI開発や利活用に向けた政府方針を示す「AI基本計画」の改定素案について、6月19日から23日まで任意のパブコメを実施。5日間で集まった意見数は8774件だった。

 前回計画策定時(2025年12月)の7日間603件に比べ、今回はより短い期間にもかかわらず約15倍に上っている。

 内閣府の担当者によると、約3分の2にあたる約6000件が、今国会で審議中の個人情報保護法改正案についての懸念だった。そのうち2000~3000件程度が生成AIで作成された可能性があるという。

 担当者は「文章自体は少しずつ変えてあるものの、単語の使い方に特徴的な傾向があり、主張内容にも高い同一性がみられた」などと説明する。

 ◇以前にも同様事案

 個人情報保護法改正案では、AI開発などの統計情報作成に限り、病歴や犯罪歴など「要配慮個人情報」の取得や、個人データの企業への提供時に本人同意を不要とする内容が盛り込まれている。

 今回改定予定のAI基本計画案には「個人情報保護法改正案が成立した場合には、その円滑な施行に向けて下位法令の整備等を進める」と記載された。

 個人情報保護法改正案を巡っては、非公開の要配慮個人情報も対象になることや、こうした情報が名前や住所付きで事業者に渡る恐れが問題になっている。

 パブコメでAIによる大量の意見が寄せられた事案は、24年12月に経済産業省が公表した「エネルギー基本計画」の改定素案時でも起きている。

 内閣府の担当者は「有識者からも『パブコメの仕組みは本当にこのままでいいのか』という指摘をいただいた。今後は制度を所管する総務省にも相談の上、対処の仕方を考えていく必要がある」と話した。【町野幸】

毎日新聞

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