「伐採しても著しい被害生じず」 神宮外苑再開発巡り 東京地裁

2026/05/12 20:32 

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 東京・明治神宮外苑の再開発事業を巡り、新宿区が大量の樹木の伐採を許可したのは違法だとして、周辺住民ら82人が区に許可の取り消しなどを求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、訴えを退けた。岡田幸人裁判長は「伐採しても住民の生活環境に著しい被害は生じない」と判断した。

 再開発事業は、老朽化した神宮球場と秩父宮ラグビー場を場所を入れ替えて新設し、高さ185メートルと190メートルの超高層ビル2棟を建設する計画。既に着工され、2038年の完了を見込む。神宮外苑のシンボル「イチョウ並木」は伐採の対象になっていない。

 住民側は一帯は都市計画法に基づき景観維持の規制がある風致地区に指定されており、「伐採で美しい風景や歴史的・文化的価値がある景観が失われる」と主張した。

 これに対し判決は、風致地区の住民でも伐採場所から300メートル以上離れていると指摘。さらに、伐採によって良好な景観がどの程度変化すれば利益が害されたと言えるかは困難だとし、住民側には訴える資格がないと結論付けた。

 また、区の手続きは正当だったとし、原告1人当たり1万1000円の慰謝料請求も認めなかった。【安達恒太郎】

毎日新聞

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