京都府、同志社国際に校外学習自粛を要請 再発防止策定まで
沖縄県名護市辺野古沖で修学旅行中の同志社国際高校(京都府京田辺市)の生徒らが乗った小型船2隻が転覆し、女子生徒と船長が死亡した事故で24日、文部科学省は高校を運営する学校法人「同志社」(京都市上京区)で現地調査を行った。安全管理の状況について直接聞き取る目的で、今後必要に応じて資料の提出などを求める。
事故は3月16日午前10時10分ごろに発生し、当時2年生の武石知華(ともか)さん(17)と船長の金井創(はじめ)さん(71)が死亡し、複数の負傷者が出た。
生徒は平和学習の一環で現場を訪れ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設工事を沖から見学するコースに参加していた。教員は体調不良のため乗船しておらず、当時は名護市沿岸に波浪注意報が発表されていた。学校は出航の判断を金井さんに任せていたと明らかにしている。
同校によると、修学旅行での辺野古見学は2015年に始まり、23年から乗船するようになった。牧師でもある金井さんと教員らとのつながりから提案を受け、検討したうえでコースに組み込んだという。
文科省は事故後に京都府を通じて同校の安全管理状況について調査を進めてきた。府の報告によると、同校は学校保健安全法が定める校外活動時の「危機管理マニュアル」は作成していたが、リスクを把握する事前の下見や、悪天候を想定した代案の準備はしていなかった。旅程について保護者らへの説明も不足していた。
文科省が18年に示したマニュアル作成の手引などは、事前に現地の状況や気象情報を十分に把握することや、活動中の天候への配慮に言及。訪問先や旅行代理店とも安全確保に関して事前調整が必要としている。
こうした観点から、文科省は学校側に直接確認する必要があると判断した。現地調査には、文科省職員のほか、府の担当者も同席。同校の西田喜久夫校長や法人の八田英二理事長から、安全管理体制▽修学旅行の詳細▽教育活動の状況▽学校法人としての対応――などを聴取した。
一方、府は24日、学校に対してマニュアルの見直しや学校行事の安全対策の点検を要請し、再発防止策を策定するまで校外学習を自粛するよう求めた。法人は3月末に弁護士3人からなる第三者委員会を設置。今回の修学旅行の実施経緯などに問題がなかったか調べ、再発防止策などと合わせて公表するとしている。【久保聡、太田裕之】
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