立候補拒否は「定款違反」 有田川漁協の役員選、取り消しが確定
和歌山県有田川町の有田川漁協が2022年10月に実施した役員選挙が定款に違反するとして、組合員らが選挙の取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(高須順一裁判長)が3月27日付の決定で漁協の上告を棄却したことが分かった。これで選挙結果の決議を取り消した1審判決を支持した2審判決が確定した。組合員側は漁協に是正を求める構えで、漁協の対応が注目される。
同漁協の区域は有田川水系の有田市と有田川町から、かつらぎ町と高野町の一部にまたがる。22年10月16日に有田市民会館紀文ホールで役員選任総会を開き、組合員による投票の結果、候補者7人のうち5人が理事に当選したと決議した。
これに対し、期限が過ぎたとして立候補が受理されなかった男性を推薦した組合員らが同年12月、立候補を拒絶したのは定款に反するとして、当選者を決めた総会の決議の取り消しを求めて和歌山地裁に提訴した。
1、2審判決によると、定款に基づく役員選挙規程では、候補者について「選挙期日の公告のあった日から選挙期日の7日前までの間」に届け出なければならないとあり、男性が(総会の7日前までの)10月7日に届け出たにもかかわらず漁協が立候補を認めなかったのは定款や規程に反すると指摘。総会の決議は「取り消しを免れない」と判断した。
一方で「候補者一覧表の発送までに候補者を確定する必要があった」と9月30日を立候補の期限とした漁協側の反論を「立候補の自由を不当に制限するもの」と退けた。
漁協の上告を棄却した最高裁決定は裁判官4人全員一致の意見として、上告理由に該当しないとした。
提訴した組合員の1人は取材に対し「(選挙取り消しで)役員は資格がなかったことになり、この間の報酬を返還し、決定事項も白紙にすべきだ」と語った。一方、漁協の組合長は「コメントは差し控える」とした。【姜弘修】
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