職員不足で関心高まる電子投票 自治体関係者らが模擬投票体験
投票用紙ではなくタブレット端末を使った電子投票の普及を目指す体験型研修会が9日、横浜市西区で開かれ、全国から集まった自治体関係者が模擬投票を体験した。
全国の超党派議員らでつくる「ローカル・マニフェスト推進連盟」が主催。研修会には30~40の自治体から関係者が参加し、300以上の自治体から問い合わせがあったという。地方では投票所や開票所を管理する職員が不足気味で、電子投票への感心が高まっている。
開発したのは京セラで、通常のパソコン(PC)とタブレット端末を利用するのが特徴。投票者はタブレットに表示された立候補者名にタッチペンで触れて投票する。データは暗号化され、USBメモリーとSDカードに二重に保存される。
票の集計はUSBメモリーを専用PCに差し込んで行う。京セラによると、1万票分なら3分程度で終わり、投票人口が多いほど時間や要員の節約につながるという。
総務省によれば、電磁記録投票法が施行された2002年以降、電子投票の実施はわずか27回。近年は大阪府四條畷市や宮崎県新富町で実施例があるほか、岐阜県美濃加茂市、香川県善通寺市、福岡県粕屋町の3自治体も導入を決めているが、いまだ広がりは限定的だ。
普及が遅れた原因の一つが、03年の岐阜県可児市議選で起きた一時投票ができなくなるトラブルで、05年に最高裁で選挙の無効が確定し、記述式の再選挙をする事態になったこともあり、各自治体が導入に踏み切れない状況が続いていた。
可児市の川上文浩市議会議長(65)は「小さい自治体ほど人手不足で開票作業をする職員とアルバイトが足りない。電子投票を導入しないとやっていけない」と話した。【國枝すみれ】
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