「被害者手帳」案を公表 事件の概要など記録、手続き負担軽減へ

2026/04/09 10:05 

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 警察庁は9日、犯罪被害者支援のために新たに導入する「被害者手帳」の構成や記載事項をまとめたモデル案を都道府県警に示した。手帳には、被害状況や関係機関から受けた支援内容を記録し、複数機関でサポートを受ける際に被害者が自身の状況を説明する負担の軽減に役立てる。都道府県警がモデル案を基に手帳を作成し、2026年度内に配布を始める方針。

 犯罪被害者支援では、捜査機関や弁護士、自治体など関係者が多岐にわたり、何度も同じ説明を求められ、精神的、手続き的な負担が大きいと指摘されてきた。このため、3月に閣議決定した「第5次犯罪被害者等基本計画」で、被害者手帳の導入が盛り込まれた。

 警察庁がまとめたモデル案は計103ページあり、事件概要▽家族構成▽困っていることや知りたいこと――の記述欄を設けたほか、捜査機関や裁判所、関係機関との橋渡し役となる「犯罪被害者等支援コーディネーター」らからの支援内容や連絡先、担当者などを網羅的に記入できる。刑事手続きの流れや各種支援制度なども紹介している。

 配布対象は殺人や傷害、性犯罪や重大な交通事故の被害者や遺族らを想定。被害から数年たって「フラッシュバック」に悩むケースもあり、中長期的な支援が必要な場合も経過がわかりやすくなる。

 警察庁は4~5月に支援にかかわる警察官や自治体職員への研修を実施。都道府県警は、自治体ごとの支援機関の情報を追加して手帳を完成させる。【深津誠】

毎日新聞

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