13歳で被爆死の少女の遺骨、遺族に返還 遺髪でDNA型初鑑定

2026/03/22 18:59 

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 広島市は22日、身元が分からない被爆者らの遺骨を安置している平和記念公園(広島市中区)の原爆供養塔に納められ、遺髪のDNA型鑑定によって初めて身元が判明した遺骨を遺族に引き渡した。

 返還されたのは、13歳で被爆死した梶山初枝さんの遺骨。2025年5月、おいの修治さん(60)から供養塔の納骨名簿に記載された「鍛治山ミチ子」は伯母ではないかと市に問い合わせがあり、市が骨つぼに残されていた遺髪のDNA型鑑定を実施した結果、初枝さんの遺骨と分かった。

 この日、原爆供養塔を訪れた遺族約10人は黙とうした後、遺骨と遺髪が納められた骨つぼを受け取った。修治さんは「あの日から81年、あまりにも長い年月が流れた。今日から家族とともに過ごす姿を想像すると、言葉に尽くせない思いがこみ上げてくる」と声を詰まらせた。

 初枝さんの妹、大門美智子さん(92)は、骨つぼに向かって「家族はみんな喜んでいるよ」と語りかけ、「いつ見ても、リンゴ箱の上で勉強している姿が思い出される真面目なお姉さんだった。夢を見ているような感じで胸がいっぱい」と喜んだ。

 広島市は初枝さんの身元判明を受け、供養塔を再点検したところ被爆者52人分の遺髪が納められていることを確認。遺族から申し出があればDNA型鑑定を実施する方針。【井村陸】

毎日新聞

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