福岡の高2死亡再調査 いじめ一因と認定 部活動の閉鎖性批判
東海大付属福岡高(福岡県宗像市)の2年生で剣道部員だった男子生徒(当時17歳)がいじめ被害を訴える遺書を残して2021年3月に自殺した問題を巡り、県の重大事態再調査委員会は13日、報告書を公表した。いじめが自殺の一因になったと認定し、被害の訴えを学校に報告しなかった当時の顧問の対応や部活動運営の閉鎖性を批判した。
男子生徒は侑大(ゆうだい)さん(姓非公表)。学校が設置した第三者委員会は23年9月、部室で部員らが見る中、体を粘着テープで畳に貼り付けられてわいせつな行為をされるなど上級生5人からの10件の行為をいじめと認定しつつ、自殺の直接的原因は特定できないとした。再調査委の「事実関係が十分に明確になっていない」との答申を受け、県が24年2月に再調査を決定していた。
再調査報告書は侑大さんをひもで縛って殴ったり、平手打ちをしたりした部員の行為2件を新たにいじめと認定。第三者委が認定した10件のいじめとともに侑大さんに心の傷を残し、自殺の一因になったとした。
その上で、侑大さんのいじめの訴えを当時の顧問が学校に報告しないなど、初期対応の不適切さが侑大さんの心身状況を悪化させた可能性があると指摘。顧問に権限が集中してチェックが機能せず、「部のことは部内で完結させる」という閉鎖的な文化が部外の介入を困難にしたと非難した。
再調査委委員長の伊藤巧示弁護士は「部活動という閉塞(へいそく)的な環境でのいじめの対応や、構造的な問題について早急な見直しと改善が求められる」と述べた。
侑大さんの母親は記者会見で「前回とは異なり、顧問や学校の問題を認めてもらった」と評価。「狭い世界の中で頑張ろうとする子どもを大人たちが守らなくてはならない」と話した。
東海大付属福岡高は「報告書の内容を真摯(しんし)に受け止め、引き続き学校全体で再発防止に努める」とコメントした。【山口響、森永亨】
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