「容赦ない攻撃で悪質」叔父に懲役8年 八尾・女児コンクリ詰め

2026/03/13 20:11 

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 大阪府八尾市の住宅で2025年2月、コンクリート詰めにされた女児の遺体が見つかった事件の裁判員裁判で、大阪地裁は13日、傷害致死と死体遺棄の罪に問われた女児の叔父で無職の飯森憲幸被告(42)に対し、懲役8年(求刑・懲役12年)の判決を言い渡した。伊藤寛樹裁判長は「犯行態様は悪質。いたいけな児童に容赦ない攻撃を加えて命を失わせ、社会が見過ごしてはならない事態が生じた」と述べた。弁護側は4年以下の懲役が相当と訴えていた。

 判決によると、被告は06年12月下旬~07年1月上旬ごろ、大阪市平野区の自宅で、姉の子である岩本玲奈さん(当時6歳)に暴行を加えて死なせ、24年11月にはコンクリート詰めにした玲奈さんの遺体を、被告の父親が住んでいた八尾市の住宅の押し入れに遺棄した。

 玲奈さんは母親や被告の父親と同居していたが、母親が住み込みの仕事をするようになったため、玲奈さんと離れて暮らす母親から生活費を受け取る取り決めで被告が引き取った。

 判決は、被告が玲奈さんと同居を始めて3カ月程度で犯行に及んだと指摘。被告の交際相手の制止を受けながらも暴行を重ね、玲奈さんの内臓が潰れるほど強い力で脇腹を蹴りつけていたことを挙げ、「非情な行為を含んでおり悪質。児童を被害者とする事件の中でも重い部類に当たる」と述べた。

 被告は公判で、言うことを聞かない玲奈さんにストレスを募らせ、周囲の支援を得られなかったと述べていたが、判決は「被告の生活の余裕はなくなっておらず、周囲に援助を求める余地がなかったとも言えない。被告の不誠実さが(事件の)背景にある」とし、玲奈さんに説教をする過程で短絡的に怒りを募らせた末の事件だったと認定した。

 被告は死亡した玲奈さんの遺体をコンクリート詰めにして転居先で18年間保管。立ち退きを求められたことをきっかけに遺体を運び出して遺棄していた。判決は「死体の尊厳が深く害された状態のままにし、弔う機会を失わせ、一連の行いを隠蔽(いんぺい)しようとした。保身のために死体への畏敬(いけい)の念を損なった所業は、非難の対象となる」とした。

 玲奈さんは04年に親族の申告によって八尾市から住民票が削除され、所在不明になっていた。【岩崎歩】

毎日新聞

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