旧統一教会が最高裁に特別抗告 東京高裁の解散命令に不服

2026/03/09 11:46 

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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する文部科学省の解散命令請求で、東京地裁に続いて解散を命じた4日の東京高裁決定を不服として、教団は9日、最高裁に特別抗告した。解散に向けた清算手続きは既に始まっているが、最高裁が判断を覆せば手続きは停止する。憲法違反が主な要件となるため難しい立証が迫られる。

 高裁決定は、旧統一教会の会長ら幹部が信者らが違法な献金勧誘をしても構わないと未必的に容認し、1973年から約40年間で民事訴訟の判決や和解に基づけば確実な被害は506人計約74億円に上ると認定。再発防止策を取ったとする2009年のコンプライアンス宣言以降も被害は続き、多人数に財産上の損害と多大な精神的苦痛が発生したとした。

 教団の献金勧誘は民法の不法行為に当たり、「著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」の解散命令要件を満たすと判断。再発防止を教団には期待しがたいとし、実効性のある手段は解散命令以外に見当たらないと結論づけた。法令違反を根拠とした解散命令はオウム真理教など過去2例あるが、民法上の不法行為を理由とするのは初めて。

 被害弁済を終えた後、残った財産は教団が規則で定めた後継団体や国庫に引き継がれ、その後教団は宗教法人格を失って解散する。税制優遇を受けられなくなるが、信者は信教や布教は継続できる。

 東京地裁が清算人に選任した伊藤尚弁護士(67)は、清算手続きが「年単位になる」との見通しを示している。5月の大型連休明けごろに債権の申し立てを1年間呼び掛ける公告をし、被害者の確定作業を進めていくとしている。【安元久美子】

毎日新聞

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