ここにも物価高 さっぽろ雪まつり来場者寄付を検討 大雪像案も発表

2025/12/14 12:15 

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 来年2月4日から11日まで札幌市で開催される「第76回さっぽろ雪まつり」の実行委員会が12日にあった。2024年から検討されている「持続可能な札幌雪まつりの実現に向けたあり方」の進捗(しんちょく)について、雪まつりを主催する市が報告。収益確保策として来場者から寄付金を募る案などが示された。

 雪まつりは、不安定な降雪や気温変動により、雪像を制作して維持できる期間が限定的になっており、雪像制作の担い手確保が喫緊の課題になっている。物価高や人件費高騰による経費増、広告収入減など収支面の不安も抱えている。

 市は優先検討項目として、新コンテンツ開発▽統一的な会場展開▽協賛企業拡大と来場者らからの協力金、寄付金の受け付け――の三つを提示。担当者は「リブランディングを図ることが重要な方向性」と説明した。検討結果は27年の雪まつり実行委に報告する。

 雪まつりを巡っては、27年の開催から自衛隊が制作する大雪像が現状の2基から1基に減る。全体の5基を維持するため、北洋銀行がプロジェクトチームをつくり、制作隊の体制づくりや技術継承などを進めている。

 この日は、メイン会場の大通(中央区)に設置される5基の大雪像のデザインも発表された。米人気SF映画をモチーフにした「帰ってきた白銀のスター・ウォーズ雪像」(10丁目)や高さ15メートルとなる「会津 鶴ケ城」(8丁目)などが制作される。

 今回の雪まつりは、前回と同様に大通、すすきの、つどーむ(東区)の各会場で行う。また、大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)で2月7、8日に連携行事を開く。

 雪氷像の基数は大通会場が前回比7基増の136基、すすきの会場が前回と同じ60基、つどーむ会場が1基増の14基の計210基となる予定。雪氷像は日没から午後10時までライトアップもされる。国際雪像コンクールや市民雪像人気投票なども行われる。【水戸健一】

毎日新聞

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