静岡・清水港入港の貨物船からコカイン20キロ押収 5億円相当 海保

2025/10/25 15:43 

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 海上保安庁清水海上保安部は24日、静岡県の清水港に入港した外国籍の貨物船から押収したコカイン20キログラム(末端価格約5億円相当)を報道陣に公開した。

 清水海保によると、名古屋税関清水税関支署や県警との合同捜査で7月10日、複数の国を経て清水港に着岸した貨物船の船底から、ボストンバッグに入ったコカインを発見した。かばんにはビニールで何重にも梱包(こんぽう)し小分けにされた1キログラムの塊が20包入っていた。末端価格は1グラム2万5000円。密輸犯は見つかっておらず、捜査を継続している。

 入港船に実施する立ち入り検査の一環で、清水海保の潜水士が見つけた。水深約12メートルの船底に、エンジン冷却用の海水を引き込む取水口があり、付近にボストンバッグが隠されていた。通常は船員も点検しない場所だという。隠した時期や方法は捜査中で、船籍は公表していない。船員は密輸に関与していないとみているという。

 各地の港を巡る船に品物を乗せ、知らぬまに運ばせる密輸は「パラサイト(寄生)型」と呼ばれ、2019年に愛知県豊橋市の三河港で発見されて以来、全国で2例目の摘発となった。【藤渕志保】

毎日新聞

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