ノーベル文学賞クラスナホルカイ氏原作「サタンタンゴ」は伝説の映画
スウェーデン・アカデミーは9日、2025年のノーベル文学賞をハンガリーの作家、クラスナホルカイ・ラースロー氏に授与すると発表しました。授賞理由は「終末的な恐怖のまっただ中にあって、芸術の力を再確認させる説得力があり、先見性のある業績」としています。クラスナホルカイ氏原作の映画「サタンタンゴ」は1994年に公開、日本では2019年に公開されました。映画の極北とも言われる同作品の映画評を再掲載します。(毎日新聞2019年9月13日夕刊より)
◇7時間18分、今も響く世界への警鐘
映画史上には“伝説の映画”と称される作品がいくつもあるが、ハンガリーの鬼才タル・ベーラが1994年に発表した本作は、そのうたい文句に掛け値なし。全12章構成、7時間18分の常軌を逸した大長編、日本初公開である。
荒涼とした大地に打ち捨てられた農村を舞台に、住民がインチキ救世主の男に惑わされていくという物語。社会主義から民主化へ向かうハンガリーの転換期が背景だが、その時代設定や話を理解することはひとまず棚に上げてよい。
牛の群れがぬかるむ大地を移動する様を、横移動の7分間ワンショットで捉えた冒頭から驚くべき光景が続出する。物憂げなモノクロ映像には雨が降りしきり、不意に吹きつける風、どこからともなく立ちこめる霧などの自然現象が怪しい気配を醸造する。もしやこの世の終わりが来るのではないかなどと不吉な予兆がふくらみ、居ても立ってもいられなくなる。出口なき悪夢のような映画体験だ。
すると、存在するはずのない鐘の音がはてしなく鳴り響き、映画は私たちを暗黒の闇へと誘う。製作から25年たった今も、この破格の怪作は不穏な世界に警鐘を鳴らしているかのようだ。
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