「新しいことに挑戦した結果」 北川進さんノーベル賞に愛弟子ら喜び
今年のノーベル化学賞に8日、北川進・京都大高等研究院特別教授の受賞が決まった。愛知県内でも愛弟子や関係研究者がいる大学、研究機関から喜びの声が上がった。
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名古屋大大学院工学研究科の松田亮太郎教授(48)は2000~05年の京都大大学院生時代、指導教授だった北川さんの下で学んだ。「当時から学生たちと気さくに話してくれるやさしい先生。(ノーベル賞は)新しいことをやってみようと挑戦されていた結果」とたたえた。
松田教授によると、北川さんは受賞対象になった金属有機構造体(MOF)について「どこにでもある空気をうまく利用できるようにするもの」と説明していた。指導では「自分で課題設定をして解決方法を生み出すよう、自由に考える機会をいただいた」と振り返った。
多くの門下生が北川さんの後を追い、MOFの研究者になった。松田教授も名古屋大で研究を続けており、「先生から受けた薫陶を励みに、私も研究を頑張りたい」と力強く語った。【岡村恵子】
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北川さんは2022年4月から、愛知県岡崎市の自然科学研究機構分子科学研究所(分子研)で研究顧問を務めている。渡辺芳人所長(72)は報道陣の取材に「本当にうれしい」と声を弾ませた。
分子研は分子科学研究における国内の中核拠点。渡辺所長によると、北川さんには顧問として「(研究者たちを)叱咤(しった)激励する役を務めていただいている」。研究の評価に関しては「(研究者自身の)オリジナリティーが重要で、自分がどう考えるのかということに非常に厳しい」という。
一方で仕事を離れれば気さくな人柄で「たとえば学会の後の懇親会で2次会へ行くと、全く知らない学生や若い研究者がいても全然気にせず、こだわりがない」と話した。
分子研は今年、創立50周年を迎えた。4月に開かれた式典の後には北川さんが特別講演し、若い頃の分子研との関わりや、自身の研究などについて語ったという。
「これまでいっぱい分子研のために働いていただいた。何か記念品を考えなければ」。渡辺所長はそう言って顔をほころばせた。【永海俊】
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