都営バス、また車内に乗客放置 点検怠り中学生乗せたまま回送運転

2025/09/17 15:11 

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 都営バス車内の点検を怠り、男子中学生を乗車させたまま回送運転していたことが16日、東京都交通局などへの取材で判明した。60代男性運転手は途中で中学生に気づき、停留所のない場所で途中下車させていた。都営バスで車内点検を怠り、客を放置した事案は今年度4回目。

 都交通局によると、12日に発生。池袋駅東口(豊島区)発の路線バスで、終点の西新井駅前(足立区)に到着した際、中学生は車内後方の座席で寝ていたという。

 バスは回送で北自動車営業所(北区)に向かった。運転手は内規で定められた車内点検を途中までしか行わなかったという。

 回送での発車から約15分後、車内で声がして運転手が気づいた。中学生が西新井駅方面に戻りたいと話したため、同営業所までの途中で降ろしたという。その後、中学生の親が営業所に連絡し、担当者らが謝罪した。

 毎日新聞の情報提供窓口「つながる毎日新聞」にも、今回の放置に関する情報が寄せられていた。

 今年度、都営バスでは車内に乗客を放置する事案が3件相次いでいる。都は7月から順次、車内点検時の補助システムを導入するなど再発防止に力を入れていたが、今回のバスにはまだ導入されていなかった。都の担当者は「車内点検を改めて周知徹底する」と話している。【遠藤龍】

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