地球の酸素20%作るプランクトン、今世紀末に半減の恐れ 米大チーム
光合成によって地球上の酸素の約20%を生み出している植物プランクトンの仲間が、地球温暖化による海水温上昇に伴い、21世紀末までに半減する恐れがあるとの予測を、米ワシントン大などの研究チームが公表した。地球の生態系を支えてきた種の激減は、水産資源など幅広い分野に打撃を与える懸念がある。
この植物プランクトンは「プロクロロコッカス」。大きさは約1マイクロメートルで、太陽が当たる表層海洋の約75%に生息すると推定され、地球上で最も個体数の多い光合成生物だ。暖かい海域で繁殖することから、温暖化で生息範囲は拡大すると、従来は考えられていた。
研究チームは2010~23年、熱帯や亜熱帯の太平洋海域における90回に及ぶ航海で計約8000億個の植物プランクトンを採取。水温やプロクロロコッカスの状態を分析した。
その結果、プロクロロコッカスが分裂・増殖する速度は水温が上昇するにつれ活発になったものの、28度を超えると分裂の速度が急激に低下することが分かったという。
温暖化対策が不十分な場合、熱帯と亜熱帯の海水温は30度を超えることが常態化すると予測されている。その影響で、プロクロロコッカスは現状と比べ17~51%減少し、酸素供給量は3~10%減る可能性があると試算した。
プロクロロコッカスを巡っては、海に流出したプラスチックから出る有害物質の影響で増殖が妨げられるとの研究報告もある。
ワシントン大のフランソワ・リバレ博士は「短期的には他の種が酸素供給の役割を補完するだろうが、すでにプラごみや海洋酸性化など多くのストレスを受けている。最も深刻な事態を防ぐための時間は急速に無くなりつつある」と語った。
成果は8日付の英科学誌ネイチャー・マイクロバイオロジーに掲載された。【田中泰義】
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