香川県独自の南海トラフ被害想定、死者7800人 関連死加え26%増

2025/09/02 16:49 

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 香川県は2日、南海トラフ巨大地震について、独自の物的・人的被害想定を公表した。最大クラスの地震・津波が発生した場合、県内の死者数は7800人に達する。

 県は3月に国の有識者会議が発表した新たな被害想定を踏まえながら、地盤や潮位の詳細なデータなどを反映させて、7月に震度分布や津波高を中心とした独自の被害想定を公表。今回はそれを基に推計した。

 建物の全壊棟数は3万9000棟で、前回2013年の独自想定の3万5000棟を11%上回った。その要因として、火災による焼失棟数は前回より81%減ったものの、建物被害が増える震度6以上の地域や、液状化の発生可能性がある地域が拡大したことなどを指摘している。

 7800人に上った死者数は、前回調査の6200人より26%増えた。要因としては、津波による死者数は前回より24%減ったが、全壊棟数の増加や、今回から新たに「災害関連死者数」を加えたことを挙げている。

 被害想定の詳細は「香川県地震・津波被害想定」のホームページで公開されている。【佐々木雅彦】

毎日新聞

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