神戸刺殺 容疑者、過去2度つきまとい 全事件オートロックすり抜け

2025/08/29 06:30 

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 神戸市のマンションで住人の会社員、片山恵さん(24)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された谷本将志(まさし)容疑者(35)=東京都新宿区=が、5年前にも別の女性につきまといをしていたことが捜査関係者などへの取材で判明した。3年前には同種事件の判決で、再犯の恐れを危惧されていた。今回を含む全ての事件で、後をつけてオートロック式玄関をすり抜けるなど、狙った女性に執着していた。容疑者の逮捕から29日で1週間。片山さんの命が奪われる事態は、防げなかったのか――。

 事件は20日午後7時20分ごろに発生。容疑者は神戸市中央区のマンションのエレベーター内で、片山さんの胸部などを複数回ナイフで刺して殺害したとされる。会社から帰宅した片山さんが開けたオートロック式玄関が閉まらないうちに容疑者も侵入。その後、一緒にエレベーターに乗り込んで事件に及んだとみられる。片山さんについて「全く知らない人だった」と供述している。

 裁判資料などによると容疑者は2020年12月、神戸市で片山さんとは別の女性につきまとったとして、ストーカー規制法違反の罪などで神戸簡裁から罰金の略式命令を受けた。女性に続いてオートロック式のマンション玄関を通り、その後一緒にエレベーターに乗り込んだとされる。

 さらに22年には神戸市内のマンションで別の住人女性の首を絞めたなどとして傷害罪などに問われ、同年9月に神戸地裁で執行猶予付き判決を受けた。

 確定判決によると、容疑者は路上で見かけた女性に一方的に好意を抱き、複数回にわたって後をつけてオートロック式玄関を突破していた。

 容疑者は当時、首を絞めた翌日に謝罪で女性宅を訪れようとしていた。判決はこうした経緯に触れ、「思考のゆがみは顕著」と指摘し、再犯の恐れを強く懸念していた。一方、女性の負傷程度や容疑者の反省態度を考慮して執行猶予を付けた。【柴山雄太、斉藤朋恵、前田優菜】

毎日新聞

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