防衛省、長射程ミサイルを熊本に配備へ 「反撃能力」保有に向け一歩
防衛省は29日、有事の際の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)となる長射程ミサイルを2027年度までに各地の陸海空自衛隊に順次配備していく計画を発表した。第一線部隊で最初の配備先は陸自健軍駐屯地(熊本市)とし、25年度末に配備を開始。安全保障政策の「大転換」とも言われる反撃能力の「保有」が具体化に向けて動き出す。
健軍に配備するのは、地上発射型の国産ミサイル「12式地対艦誘導弾」を改良した「能力向上型」。射程が現行の百数十キロから約1000キロに延びる。九州への配備で中国東部沿岸や北朝鮮のほぼ全域を射程に収め、威圧的な軍事活動を繰り返す中国を念頭に抑止力の強化が期待される。
地上発射型の配備先は健軍をはじめ、九州や北海道などの7駐屯地に拠点を置く「地対艦ミサイル連隊」が想定される。最初の配備先を検討する際、自衛隊の「南西シフト」に加え、部隊練度や訓練環境などを考慮したとみられる。
12式・能力向上型を含め、防衛省は8種類の長射程ミサイル導入を計画している。グライダーのような軌道で降下する「高速滑空弾」(射程数百キロ)、マッハ5(音速の5倍)超の速度で飛ぶ「極超音速誘導弾」の開発も進めており、米国製の巡航ミサイル「トマホーク」(射程1600キロ以上)なども取得する。
滑空弾については、えびの(宮崎県)と上富良野(北海道)の両駐屯地に配備し、トマホークは海上自衛隊のイージス艦に搭載する。いずれも27年度までの運用開始を目指す。
防衛省は近年、敵の射程圏外から高精度の攻撃をする「スタンドオフ防衛能力」を重視し、その中核をなすのが長射程ミサイルだ。導入関連費用として27年度までの5年間に約5兆円を投じる考えで、26年度予算の概算要求に1兆246億円を計上した。背景には、周辺国がミサイル関連技術を飛躍的に向上させるなど、日本を取り巻く「戦後最も複雑で厳しい安保環境」がある。
敵のミサイル攻撃などが判明した場合にいち早く発射拠点などをたたく反撃能力は、22年改定の安保3文書に初めて「保有」が明記された。専守防衛に基づく戦後の安保理念が形骸化し、行使を誤れば「先制攻撃」とみなされるといった懸念があり、長射程ミサイルが敵の標的となる恐れもある。配備計画の着実な実行には配備先の自治体や住民の理解が不可欠となる。【松浦吉剛】
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