太平洋高気圧とチベット高気圧が重なるように日本列島を覆った影響で、３０日は各地で気温が上昇した。気象庁によると、兵庫県丹波市柏原（かいばら）町では４１・２度を観測し、国内で記録された最高気温を更新した。４０度を超えたのは今季初めて。

　これまでに最も高かったのは４１・１度だった。２０２０年８月１７日に浜松市、１８年７月２３日に埼玉県熊谷市で観測された。

　３０日は各地で４０度以上を記録した。京都府福知山市で４０・６度、岡山県真庭市で４０・３度、兵庫県西脇市で４０・０度を観測した。

　この日の最高気温は、気象庁の９１４カ所の観測地点のうち２７６地点で３５度以上の猛暑日を、７４６地点で３０度以上の真夏日を記録。４０地点では、その地点での観測史上最高だった。

　各地の主な気温は、秋田県仙北市３８・１度、山形県庄内町３７・８度、熊本市中央区３７・２度。

　丹波市の県立柏原高校では、午後３時過ぎには部活動の中止を決め、校内放送で下校を呼びかけた。水野是清教頭は「ちょっと暑いなという声は校内でも出ていたが、４１・２度と聞いて驚いた」と話した。

　市内の自営業、池畑美帆さん（５４）は「まとわりつくような暑さで、家族で水分をとるように声を掛け合っている。夏休みでいつもなら店の前を子どもが通るのに、今日は全然いない」と語った。

　３１日も各地で晴れる見通しで、気象庁は熱中症への警戒を呼びかけている。【小坂春乃、柴山雄太、幸長由子】