本因坊戦第5局始まる 芝野十段が工夫の一手 穏やかな進行に

2025/07/02 11:24 

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 一力遼本因坊(28)に芝野虎丸十段(25)が挑戦する第80期本因坊決定戦五番勝負の第5局(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛、ホテル花月園協力)が2日午前10時、神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で始まった。開幕連勝の一力本因坊に対して芝野十段が逆襲に転じ、2勝2敗となって迎えた最終局。一力本因坊が3連覇を果たすか、芝野十段が初の本因坊位をつかむか。“天下の険”での注目の決戦となる。

 ホテルは今年で開業62年。将棋の名人戦や王将戦をはじめ、囲碁将棋で数々の名勝負の舞台となってきた。本因坊戦の開催は1983年の第38期第5局、林海峯名誉天元と二十五世本因坊治勲(趙治勲九段)の対局以来で、42年ぶりとなる。

 午前10時前に芝野十段、一力本因坊の順に入室。立会の武宮正樹九段が声を掛け、ニギリの結果、先番(黒番)は一力本因坊に決まった。一力本因坊が右上隅小目に第1着を打ち下ろし、最終決戦が始まった。

 各所で定石が打たれ、穏やかな進行に。芝野十段が白34と工夫の一手を見せた。解説の河野臨九段は「じっくりした立ち上がりになりました。芝野十段が仕掛け、当面は右辺の競り合いが焦点となりそうです」と話した。【最上聡、武内亮】

毎日新聞

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