万博マルタ館の工事費1.2億円未払い 下請け業者が支払い求め提訴

2025/06/13 20:30 

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 大阪・関西万博に出展しているマルタパビリオンの建設工事を請け負った関西の建設会社が、工事費用の一部が未払いだとして、元請けの外資系イベント会社(東京都)に対し、約1億2000万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。建設会社の代表が13日、大阪市内で記者会見して明らかにした。

 提訴は5日付。訴状などによると、マルタは、参加国が独自に建設する「タイプA」のパビリオンで出展。建設会社は2月3日、元請けと約2億5300万円で建設工事の請負契約を結んだ。既に約1億4900万円は支払われたが、パビリオンの解体費用を除いた約7733万円と、追加工事費約4083万円が未払いとなっていると訴えている。

 元請けは、費用を支払わない理由として工期の遅れなどを主張しているという。しかし、2月ごろになっても最終的な図面が示されなかったといい、建設会社は遅れの原因は元請けにあると反論している。

 建設会社の代表は記者会見で「指示通りに工事し、工期に間に合わなかったという認識はない」と述べた。マルタパビリオンは万博が開幕した4月13日からオープンしている。

 元請けのイベント会社は毎日新聞の取材に「事実関係を把握していないのでコメントできない」と述べた。

 一方、中国パビリオンの電気設備工事に2次下請けで関わった兵庫県内の業者も13日の記者会見に同席し、1次下請けから約4000万円の費用が支払われていないと明らかにした。元請けからの支払いが滞っているためだと主張している。【高良駿輔】

毎日新聞

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