体内から74袋のコカイン のみ込んで不正薬物密輸、関空で相次ぐ
関西国際空港で、不正薬物を体内にのみ込んで密輸しようとして摘発される外国人旅客が相次いでいる。大阪税関関西空港税関支署は2024年12月末から25年4月までに5件を摘発した。関空では13年12月から摘発のない期間が続いていたが、増加傾向にある。関空税関は「体内に不正薬物を隠せば見つかりにくいと思っているのではないか」と推測し、警戒を強めている。【中村宰和】
げっぷを繰り返し、寒気を訴える旅客。不審に思った関空税関の検査担当の職員が、旅客の体や荷物の表面を小さな布でふき取り、探知機器にかけると薬物の反応が出た。本人の同意を得て病院に搬送し、エックス線検査をした結果、胃腸に不審な影が写っていた。旅客は体調が徐々に悪化して「おなかが痛い」と訴え、体内で炎症を起こして危険な状態に。9日間入院し、コカイン入りの74袋を排せつした。
関空税関によると、旅客はブラジル人の食料品販売業の女性(35)で、航空機に搭乗してブラジルからフランスを経由し、関空に4月16日に到着した。コカイン675グラム(末端価格1688万円相当)を小分けにし、体内にのみ込んだり、股間に隠していたりしていたとして、関西空港署は麻薬取締法違反(営利目的共同輸入)などの疑いで逮捕した。体内から排せつされた74袋のコカインは、1袋が長さ6センチ、直径1・5センチで透明のポリシートに包まれ、さらに紫色のゴム状の袋に入れられていた。
関空税関は24年12月以降、コカインを体内にのみ込んで密輸しようとしたとして5件を摘発した。いずれもブラジル人の旅客で、24年12月に790グラム▽同月に390グラム▽25年1月に703グラム▽同2月に825グラム――をそれぞれ押収した。
税関によると、不正薬物ののみ込みの手口は1990年代前半から把握している。命にかかわるケースも多く、成田空港で18年10月に摘発されたチリ人は、体内で包装が破裂して急性薬物中毒のため死亡した。23年1月にはフランスから羽田空港に到着した直後の航空機内で、イスラエル国籍の旅客が倒れて搬送先で死亡し、体内などから覚醒剤とコカインが見つかった。
関空の4月の国際線旅客数は訪日外国人が増加して234万人と単月として開港以来の過去最高を記録し、不正薬物を持ち込もうとする旅客も増えている可能性がある。関空税関は「旅客の不審な言動を見逃さずに警戒を強めていく」と強調した。
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