核燃料の装着開始 柏崎刈羽原発6号機に住民「理屈で成り立っても」
東京電力柏崎刈羽原発6号機で10日、核燃料を装着する作業が始まった。順調に進めば8月にも、7号機同様、再稼働に向けた技術的な準備が整う。7号機はテロ対策設備の完成が遅れており10月以降は運転できず、東電は今後6号機の再稼働を先行させるとみられるが、地元では反発の声もある。
東電によると、作業開始は10日午後1時1分。使用済み燃料プールから原子炉圧力容器に核燃料を1体ずつ取替機でつかんで移動させ、同50分に1体目の装着を終えた。
6号機は2012年3月に運転を停止しており、原子炉に核燃料が入るのは8年7カ月ぶり。燃料装着は設備の健全性確認に必要な工程で、計872体の燃料を装着した後、制御棒205本の動作確認のほか、原子炉圧力容器や原子炉格納容器の漏えい確認、冷却設備の機能を確認する。
装着作業は24時間態勢で実施され、完了までに2週間程度かかり、その後の点検などが順調に進めば2カ月程度で再稼働の準備が整う見通しだ。
原発から5キロ圏に住む柏崎市椎谷の佐藤正幸さん(81)は「(燃料装着は)理屈の上では成り立っても、地元同意もなく再稼働を大前提に実施するのはいかがなものか。原発では火事や発煙騒ぎ、機械の故障などの問題がひっきりなしに起きているのに、東電が核燃料を扱うこと自体が心配だ」と話した。
東電ではこれまで7号機の再稼働を優先する考えを示してきたが、再稼働に必要な地元同意に向けた手続きの一つ「公聴会」は8月末まで開かれる。加えて、原子炉を起動してから営業運転までには2カ月程度かかる見通しで、10月以降、運転できない7号機の再稼働は事実上不可能となっている。
稲垣武之所長は5月の定例記者会見で「現場の安全と地元の理解を含め、総合的に判断する」と述べ、6号機を先行する可能性に含みを持たせており、今後の判断が注目される。【内藤陽】
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