池田小で追悼式典 校長「学校を安心できる場に」児童殺傷から24年

2025/06/08 11:45 

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 2001年6月に大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で児童8人が殺害され、教員2人を含む15人が重軽傷を負った乱入殺傷事件から24年になった8日、同小で追悼式典「祈りと誓いの集い」が開かれた。遺族や教職員、児童らが犠牲者の冥福を祈った。

 事件発生時刻の午前10時10分過ぎ、児童8人の名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘が鳴らされ、参列者が黙とうした。

 荒川真一校長は「事件から24年がたち、当時勤務していた教員は本校からいなくなった。児童や教員が入れ替わっても事件をしっかりと語り伝えていってくれている」と述べた。その上で、学校や児童が被害に遭う事件や事故がなくならないとして「学校や社会の無力さを感じることもある。それでも、事件や事故が起こらないことをあきらめたら、学校は学校ではなくなってしまう。社会は社会でなくなってしまう」と指摘。「学校が安全で安心できる場所であるように、これからも努力を続けます」と誓った。

 児童代表の6年生3人は「たくさんの人に守られていることに感謝し、これからは自分がたくさんの人を守れる社会の一員となれるよう自分ができることを怠らず、光り輝く未来を実現していくことをここに誓います」と述べた。【稲垣淳】

毎日新聞

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