富士山の日帰り登山に対応 静岡・三島駅から直行バス運行へ

2025/06/06 07:15 

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 静岡県の三島駅と富士山富士宮口5合目をノンストップで結ぶ初の直行バス「富嶽(ふがく)ライナー」を、7月10日~9月10日に運行させると富士急シティバス(同県沼津市)が発表した。県が今夏から日帰り登山の入山を午前3時~午後2時に制限したことに対応し、外国人客の利用も見込む。

 この区間は夏季限定の路線バスがあるが、各停留所に止まるため約2時間かかり、早朝便はなかった。これに対し、富嶽ライナーは90分で結び、「登山便」の三島駅発が午前5時半、同6時45分、正午の1日3便。早朝から登りたい日帰り登山者にも対応した。

 一方、「下山便」の富士宮口5合目発は、午前8時半、同9時半、午後2時半、同5時35分の1日4便。富士宮口からの登山は登り約5時間、下り約3時間が目安。午前の2便は山小屋宿泊者、午後の2便は日帰り登山者の利用を想定した。往復とも富嶽ライナーを利用すれば、三島駅前のホテルに宿泊する外国人旅行者らも日帰りで富士山登頂が可能だ。

 料金は片道大人3500円(幼児・小学生1750円)。登山便は基本的に事前予約・全席指定制で、富士急グループのウェブ予約サービス「SEKITORI」で1カ月前から申し込める。空席がある場合は当日予約なしでも乗れる。一方、下山便は先着順の座席定員制で予約はできない。

 富士急シティバスの担当者は「入山規制の変更や、さまざまな登山形態に対応するため新設した。利用者の口コミで知られるようになればうれしい」と話した。【石川宏】

毎日新聞

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