給与未払い、離職票未発行 脱毛サロン「ミュゼ」元従業員ら窮状訴え

2025/05/23 19:25 

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 今年3月に全店舗の営業が停止されるなど混乱が広がっている脱毛サロンチェーン「ミュゼプラチナム」を巡り、元従業員9人が23日、東京都内で記者会見し、未払いの給与の支払いなどを運営会社に求めた。

 同社を巡っては、別の元従業員が今月、運営会社「MPH」(東京都大田区)の破産手続きの開始を東京地裁に申し立てた。帝国データバンクによると、給与の未払い総額は約15億円、負債総額は約300億円に上ると見込まれる。

 神奈川県内の店舗に勤めていた30代の女性は、昨年12月ごろから給与の支払いが遅れるようになり、1月分以降の給与が未払いだと明かした。女性は現在、貯金を取り崩したり家族から生活費を借りたりして生活しているといい「きちんと未払い分を払ってほしい」と訴えた。

 元従業員らは今年3月末、運営会社から退職勧奨を受けた。社宅として利用していた住居の家賃立て替えを余儀なくされたほか、失業給付を受けるために必要な離職票が発行されていない元従業員らもいるという。本社で勤務していた30代の女性は「会社側は誠実な対応をすると言うが、信じられない」と語った。

 会見に同席した個人加盟の労働組合「コミュニティユニオン東京」の白滝誠書記長によると、元従業員らから複数の相談が寄せられているといい、会社に団交を申し入れているが返答はないという。【塩田彩】

毎日新聞

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