群馬知事「他県より生活保護率低いのか」 桐生市問題受け実態調査へ

2025/05/22 18:45 

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 群馬県桐生市の生活保護制度の不適切な運用を巡り、山本一太知事は22日の記者会見で、県内の生活保護の実態を調べたいと表明した。山本知事は「桐生市の事案もよく分析したいが、県内における生活保護行政の現状をよく確認して、監査、研修等の強化、必要な対策に取り組んでまいりたい」と述べた。

 山本知事は21日に市民団体が県の担当者と懇談し、県内の生活保護率の低さや、生活保護利用者の車の保有数の少なさを指摘したことに言及。「他の県に比べ、多分、低いのだと思う。データで確認し、どんな対策が必要か検討したい」と話した。市が検証のために設置した第三者委員会の資料によると、2022年度の生活保護率は、市が0・53%、県が0・79%、全国が1・62%だった。

 市の生活保護行政について、県は問題が発覚した23年以前から監査を実施。理由が不適切な窓口支給や、生活保護の申請前に車の処分を促した事例の存在などを指摘し、文書や口頭で改善指導をしてきたが、不適切な運用を把握できなかった。【福田智沙】

毎日新聞

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