夏の風物詩「鵜飼い」始まる 屋形船で風情楽しんで 福岡・原鶴温泉

2025/05/21 16:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 筑後川の夏の風物詩「鵜飼(うか)い」がアユ漁解禁の20日、福岡県朝倉市の原鶴温泉で始まった。豪雨災害やコロナ禍による中止や期間短縮が続いていたが、今年は宿泊客以外も乗れる屋形船を9月末まで運航する。

 記紀にも記載がある鵜飼いだが、現在の九州では原鶴と大分県日田市の2カ所のみ。地元で2人の鵜匠(うしょう)のうち、若い臼井信郎さん(40)が6羽のウミウを操り、梶原日出夫さん(69)がさおで巧みに笹舟を操作する。この日は日没前で明るく、魚が逃げるため漁獲ゼロで10分程度で切り上げた。臼井さんは「鵜も漁の始まりに興奮していた。アユの遡上(そじょう)は増えているとみられるので期待している」と話した。

 乗合屋形船は金土日祝日の午後8時半出船。梅雨の7月第1、2週末の他、川の状態で運休する。かがり火ではなくライトを使うため、水中で鵜が魚を捕らえる姿を見る機会もある。一般大人税込3000円など、原鶴温泉宿泊者は半額など割引中。問い合わせはパームリーブス(0946・62・3043)。【前田博之】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報