美容専門学校の元教員助手、起訴内容認める バーベキュー学生死亡

2025/05/20 14:04 

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 福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で2023年5月、学校行事のバーベキュー中にコンロにアルコールを注いで炎上させ、燃え移った学生1人を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた元教員助手の篠原翔大被告(25)は20日、福岡地裁(岡本康博裁判長)で開かれた初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述などで、バーベキューの着火の予行演習で当時の男性理事長がアルコールを使ったものの、火の勢いを強めるための使用は推奨していなかったと指摘。にもかかわらず、被告は火の勢いを強めようと自らの判断でアルコールをコンロに注いだと批判した。亡くなった男子学生(当時18歳)の遺族が「息子はもう二度と帰ってこない。重く処罰されてほしい」などと述べた供述調書も読み上げた。

 弁護側は起訴内容を争わず、情状酌量を求めた。

 起訴状によると、被告は23年5月24日午後0時50分ごろ、バーベキュー大会でコンロに消毒用アルコールを注入し、男子学生の服などに火を燃え移らせ、同年6月6日にやけどによる多臓器不全で死亡させたとしている。

 事故では当時18~20歳の男子学生4人に火が燃え移り、死亡した男子学生以外の3人もやけどを負った。県警は篠原被告と当時の男性理事長、男性教員の計3人を業務上過失致死傷容疑で書類送検したが、福岡地検は理事長と教員は不起訴とし、業務上過失傷害容疑は3人とも不起訴とした。【森永亨】

毎日新聞

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