一力遼本因坊（２７）に芝野虎丸十段（２５）が挑戦する第８０期本因坊決定戦五番勝負第１局（毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛）が１４日、甲府市の常磐ホテルで開幕する。前期に本因坊を初防衛した一力本因坊は３連覇を目指す。一方、４期ぶり３度目の挑戦となる芝野十段は初の本因坊獲得を狙う。

　両対局者は１３日午後、対局室を検分し、空調や照明の具合などを確認した。この後、前夜祭が行われ、日本棋院の武宮陽光理事長や関西棋院の池坊雅史理事長、大和証券の井内冬馬甲府支店長らがあいさつ。一力本因坊は「常磐ホテルは食事がおいしくて毎回楽しみにしている。おいしい料理を味わって対局にベストな状態で臨みたい」、芝野十段は「久しぶりに本因坊位に挑戦できるのをうれしく思っている。明日から（の対局）は普段通りに戦いたい」と、それぞれ意気込みを語った。

　対局は１４日午前１０時開始で、持ち時間は各３時間。同日夕に決着する見通し。立会は二十四世本因坊秀芳（石田芳夫九段）、解説は寺山怜六段、記録係は伊藤優詩五段、竹下奈那初段が務める。【武内亮、最上聡】