国に賠償命じた地裁判決が確定 参院議員秘書の元記者への性暴力訴訟

2025/05/09 12:39 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 上田清司参院議員(前埼玉県知事)の公設秘書だった男性から性暴力を受けたとして報道機関の元記者の女性が国に損害賠償を求めた訴訟で、国に対し440万円の支払いを命じた4月24日の東京地裁判決が確定した。原告、国の双方とも控訴期限の5月8日までに控訴しなかった。原告を支援する民放労連が発表した。

 判決によると、記者だった女性は2020年3月、公設秘書だった男性から上田議員の動向に関する情報があると誘い出され、会食後に飲酒の影響で抵抗できない状態で性暴力の被害に遭うなどした。

 判決は、男性の行為を当時の準強制わいせつ罪と準強制性交等罪に相当すると認定。記者への取材対応は特別職の国家公務員である公設秘書の職務の一つだと判断し、公務員が職務上で他人に違法に損害を与えた場合、国などが責任を負うと定めている国家賠償法に基づき、国に支払いを命じた。【鷲頭彰子】

毎日新聞

社会

社会一覧>

注目の情報