地域医療のDX目指して国内地銀がタッグ 静岡銀行など5行 AI業務効率化手掛けるスタートア…

2026/10/20 11:30 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 静岡銀行など国内地銀5行が、地域医療機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進でタッグを組む。人工知能(AI)などの技術を用いて中小病院の業務効率化、経営改善を支援するスタートアップ(新興企業)への協調融資を決定。各行の地盤にある地域医療機関向けの事業展開も後押しし、人手不足に悩む病院経営の課題解決を推し進める。

 融資先はクラウド仕様を前提に設計された電子カルテなどを提供するヘンリー(本社・東京)。アレンジャーを務める静岡銀と福岡、常陽、名古屋、山梨中央の地銀5行が計11億円を貸し出す。静岡銀によると、地銀のみで組成するベンチャーデット型シンジケートローンは国内初。ヘンリーの将来性を見込み、金融、非金融の両面から事業展開をサポートする。
 同社のシステムは、電子カルテ情報を可視化し、ベッドの空き状況などに応じた効率的な患者の受け入れを可能にする。窓口会計と診療報酬請求のデータ作成機能も一体化し、クラウドでの一括管理で事務作業とコスト負担の軽減を図る。システム更新の自動化や他のシステムとの連携など、運用面での柔軟性も高い。
 全国の地方病院で深刻化する人手不足を受け、昨年12月に成立した改正医療法では2030年末までに電子カルテ普及率を約100%とする政府目標を明記。クラウドを前提としたシステム設計を標準仕様とし、厚生労働省が補助金を創設して医療機関への導入を促す。地銀5行は今回の融資を足掛かりに、地域医療機関のニーズを吸い上げてヘンリーとのマッチングを図る構えだ。
 同社の逆瀬川光人社長(39)は「東京のスタートアップにとって、地方での事業展開には地銀のネットワークが大きな力になる。連携して医療の維持、高度化につなげたい」と語る。
静岡新聞

静岡ニュース

静岡ニュース一覧>

注目の情報