61歳の桃農家「夢の歌手デビュー」 静岡市の松下さん、亡き祖母の約束40年越しかなえ…

2026/10/16 11:09 

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 「あなたは将来歌手になるんだよ」―。静岡市駿河区広野の松下智恵子さん(61)がこのほど、亡き祖母との約束を40年越しにかなえ、キングレコードから歌手「咲友美(さき・ともみ)」としてメジャーデビューを果たした。桃農家と二足のわらじで歌手活動を続け、夢をつかんだ。

 松下さんは神奈川県出身。歌謡曲好きの祖母の影響で、幼少期から三橋美智也さんや美空ひばりさんの曲に親しみ、地元ののど自慢大会にも出場した。「歌手を目指すのは必然だった」という。
 20歳で結婚を機に静岡へ移住。夫の実家の桃農園で働き始めた。農作業に追われ夢を諦めかけた時期もあったが、歌への情熱は消えなかった。約20年前から市内の介護施設などで慰問コンサートを始めた。5年前からは地元バンドにも加入し、地域の祭りなどでも歌声を披露している。
 転機が訪れたのは昨年。焼津市の歌謡デュオ「しんえがおスターズ」の港八郎さんが松下さんの奮闘ぶりに感銘を受け、楽曲の提供を申し出た。伸びやかな歌声が特徴のデビュー曲「夢に酔う」は、厳しい冬の寒さを乗り越えて、春に実を結ぶ桃がテーマ。松下さんは「桃農家として長年夢を追いかけた自分にも重なる。人生の応援歌のような曲になった」と胸を張る。
 今後は桃農家の仕事を続けながら、歌手との「二刀流」で活動する。「ここまで支えてくれた人への感謝を忘れず、自分の歌で恩返ししたい」と意気込んだ。
静岡新聞

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