「新たな防災気象情報」開始も…運用に悩む静岡県内市町 先手で高まる「空振り」の可能性

2026/07/05 11:30 

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 気象庁が新たな防災気象情報を導入して初の本格運用となった6月初旬の台風6号。急激な気象変化による初動の遅れを防ぐため、県内市町の間では職員の参集基準を注意報段階に引き下げたり、新設された時系列情報を基に先手で集めたりする動きがあった。しかし、早く動くほど結果的に災害が起きない「空振り」の可能性も高まる。早期の災害対応と日常業務の両立に悩む自治体のジレンマが浮き彫りになっている。
 台風6号対応では、多くの市町が数時間先の警戒レベル(L)を予測して示す時系列情報を活用し、避難情報発令のタイミングを判断した。この情報で3日深夜から未明にかけて「L4(避難指示)」相当の気象が予想され、熱海市や沼津市などで警報が出ていない2日夕方段階で避難所開設の動きが相次いだ。菊川市の担当者は「L4の発表を見越してL3が発表される仕組みに変わり、以前より体制構築はしやすくなった」と新情報を評価した。
 <メモ>新たな防災気象情報と土砂災害 気象庁は5月下旬以降、土砂災害に関しては避難指示の目安となる警戒レベル(L)4に至らない情報発表の空振りを大幅に減らし、L3時点で切迫した状況を確実に伝えるため、「L3土砂災害警報」の発表基準を厳格化した。ただし現在の気象予測の精度には限界があり、雨雲が急速に発達した場合は「L2からいきなりL4を発表する場合もある」としている。各市町は防災気象情報のほか、気象庁の「キキクル」、県の「L4土砂災害危険警報補足情報システム(静岡県GIS)」、気象会社の情報などと組み合わせて、避難情報発令や職員参集のタイミングを総合的に判断している。
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