おひさまの光に当たれない「色素性乾皮症」…難病の5歳息子を“絵本の主人公”に 浜松市の女性…

2026/05/07 09:30 

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 浜松市中央区の新貝真夕さん(38)が太陽の光に当たることができない国の指定難病「色素性乾皮症(XPA)」を患う息子・海陽ちゃん(5)を主人公にした絵本「うみちゃんとたいようのはなのひみつ」を製作した。自分の幸せを自分で見つけていくことの大切さをテーマに、海陽ちゃんも色塗りを手伝い仕上げた。市内の小中学校に寄贈予定で、真夕さんは「今を大切に生きることが未来をつくると、たくさんの人に感じてほしい」と話す。
 XPAは、紫外線を浴びると重度のやけどを負い皮膚がんのリスクが高まる希少疾患。海陽ちゃんは最も重度で、治療法は確立されていないという。生後3カ月の時に太陽の日を浴びてやけど状態になったことで病気が判明。以来、外出時は紫外線測定器を持ち歩き、防護帽と手袋で全身の肌を覆う生活が続く。3月から難聴の症状が出始め、来春の小学校入学に向け補聴器の準備も進めている。
 絵本は防護帽をかぶった「うみちゃん」が外へ飛び出し、家族と春の夜桜、夏の花火、秋のキャンプ、冬の雪遊びを楽しむストーリーで、城北公園など地元の風景も描いた。制作費や寄贈費はクラウドファンディングで募った。本の帯には「太陽に当たれないけれど、いのちには限りがあるけれど、世界は100倍、楽しめる」と記し、1年かけて描き上げた。海陽ちゃんは絵本を見ると、「うみひだ」と喜ぶという。「この子の絵本だとちゃんと伝わっていて、うれしかった」
 4月27日、絵本の主人公と同じ黄色のTシャツと虹色のズボン姿の海陽ちゃんとともに浜松市役所を訪れ、中野祐介市長に本を紹介した。真夕さんは「海陽を通じて人生が彩られた。見方次第で幸せは変わると学んだ。多くの子どもたちのために今後も発信を続けたい」と話した。
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