サイバー犯罪の脅威に対抗 静岡県と県警が戦略本部設立、全国初

2025/09/02 08:46 

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 静岡県と県警は深刻化するサイバー犯罪への脅威に対抗するため、県全体の機運醸成に取り組む「県サイバーセキュリティ戦略本部」を設立し1日、初の本部会議を県庁で開いた。県民、県内企業向けの啓発や対策を推進し、サイバーセキュリティー先進県の実現を目指す。県と県警がこうした態勢を組むのは全国の自治体で初めてという。
 今後「県民への広報・啓発」「企業、病院などへの対応策」「青少年の教育」などをテーマに担当職員による作業部会を開き、具体的な対策を検討する。
 本部長に就いた平木省副知事は「個人や事業者を狙ったサイバー犯罪が急速に増えている。捜査機関の県警と連携できるのは非常に大きい」と強調。津田隆好県警本部長も「サイバーセキュリティーは警察だけでは到底なし得ない。オール静岡で取り組み、全国に広がってほしい」と述べた。
 サイバー空間は社会経済活動を支える一方、企業や公共機関のホームページを狙ったサイバー攻撃や、金融機関からのメールを装ったフィッシング詐欺による不正送金被害などが急増し、深刻な社会問題になりつつある。市民、企業側の安全意識や知識が不足し、被害に遭うケースも目立つという。
 会議には県と県警の幹部約20人が参加し、年内にサイバー攻撃への対応訓練を行うことなども確認した。
静岡新聞

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