スズキ、ヤマハ、「テレビの父」… 浜松の偉人を紙芝居で発信 元教員の山下さん「発展の礎、歴…

2025/08/25 08:50 

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 元小学校教員で浜松市中央区の浜松科学館に勤める山下真樹さん(69)=同区=が、ものづくりや科学振興に尽くした同市ゆかりの偉人8人をテーマに紙芝居を作製し、郷土の歴史の発信に取り組んでいる。明治期以降の世界的メーカー創業者らの足跡を分かりやすくまとめ、「今の子どもたちに浜松の発展の礎を築いた人物を知ってもらいたい」と願う。

 スズキの鈴木道雄やヤマハの山葉寅楠、ホンダの本田宗一郎ら各社の創業者らの生い立ちや功績を調べ、山下さん自身が絵も描いた。紙芝居が長くならないよう、10枚程度に収まるように工夫。各企業などに依頼し、内容の校正を受けた。
 紙芝居の作製はコロナ禍で一時、施設が休館になるなど活動が限られたのがきっかけ。県外出身のスタッフもいる中、地元出身者として「何かできることはないか」と考えた。同館で自身が参加するサイエンスショーに合わせ、親子連れらの前で上演している。
 8月上旬には夏休みで来場した子どもたちに、「テレビの父」と称される同市出身の高柳健次郎の逸話を披露。家族で上演を楽しんだ会社員小川裕也さん(38)=中央区=は「長く住んでいても知らない事実が多い。絵がかわいらしく、子どもも楽しめる」と話した。
 紙芝居はデータ化の準備も進めていて、山下さんは「学校でも役立ててもらえれば」と活用を期待する。
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