焼津市の「まちなか涼みどころ」100カ所に 熱中症対策、官民で推進 マップで検索しやすく

2025/07/25 08:40 

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 焼津市が例年の猛暑を踏まえ、熱中症対策に注力している。暑さをしのぐ避難場所「まちなか涼みどころ」普及に官民で取り組み、協力施設は約100カ所に拡大。市民や旅行者がウェブ上で近くの涼みどころを検索できるようにするなど、実用性向上を図る。8月中に市内全小中学校の体育館でのエアコン設置が完了する見通しで、教育環境の改良も進めている。
 涼みどころは気候変動適応法に基づく「指定暑熱避難施設」と、暑さしのぎのための休憩拠点「暑熱避難協力施設」を指す。市は2024年以降、量販店やドラッグストア、公共施設など96カ所に開設している。民間事業者の協力を募る中で今月下旬、市内の商店街でつくる焼津市商店街連合会(山川仁志会長)と設置協力の覚書を締結した。
 市民への認知度向上を目指し、今月からは市のデジタル地図「スマートマップ焼津」で涼みどころを検索するシステムを整えた。スマートフォンの画面上で、現在地と付近の涼みどころを把握し、最短距離での移動が可能となった。
 市は毎年の猛暑を「災害として認識」(中野弘道市長)し、対策を進める。24年度には市内全9中学校の体育館へのエアコン設置を完了。本年度は約12億6400万円の事業費を充て、8月末までに13小学校に整備する。小中学校全ての体育館へのエアコン設置は、県内の市では初めてとなる。グラウンド活動時の猛暑対策としては、ミスト発生機の効果を検証する。
 近年増加する高齢者の在宅時の熱中症対策では、約500世帯に熱中症指数計を試験的に配布し、効果や使いやすさの検証を進める。市健康づくり課の担当者は「市民のニーズや効果を検証し、次年度につなげたい」と話す。
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