劇団四季「赤毛のアン」静岡公演 親子3代が親しむ名作

2025/07/07 08:46 

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 美しい自然が広がるカナダ「プリンス・エドワード島」、心温かな人々が集う「アヴォンリー村」、そして赤毛の少女「アン・シャーリー」。2024年に生誕150周年を迎えたモンゴメリーが記し、世界中で読み継がれてきた名作が、劇団四季ミュージカル「赤毛のアン」として静岡にやってくる。県内公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)は静岡市などで実施する。
 働き手として男の子を孤児院に求める老齢の兄妹マシューとマリラ。しかしやってきたのは夢見がちで、おしゃべりが止まらず、人一倍負けん気が強い女の子アンだった。送り返されそうになるも、優しいマシューと折り目正しいマリラと一つ屋根の下で暮らすことに。親友ダイアナと友情を確かめ合ったり、いけすかない同級生ギルバートと取るに足らないけんかをしたりとにぎやかな日常を送りながらアンは成長を重ねていく。
 周囲の人間と感情のすれ違いや事件を起こしながらもアンはいつでも明るくまっすぐ。空想を巡らせて毎日を彩り豊かに生きていく。ミュージカル版では登場人物の心情を歌とダンスで表現し、物語をより一層情緒深く観客に届ける。
 劇団四季の初演は1980年で、同年4月には静岡市民文化会館でも上演された。今回の県内公演は13年ぶりとなる全国ツアーの一環。1908年の出版から100年以上にわたって世界中で親しまれている原作と同じく、ミュージカルも幅広い世代が楽しめる。子どもの頃に見たときと大人になってからせりふや各シーンの受け止め方が変わることも。親子3代で観劇した観客もいるという。
 静岡市出身でアンの同級生ティリー役を務める一人、山梨史奈は「アンとマシューとマリラの感情表現が下手で不器用な3人が心通わせていく姿が、音楽と言葉の芸術に彩られて心にしみる」とミュージカル版の魅力を語った。
 県内公演は25日に浜松市(アクトシティ浜松)、27日に菊川市(菊川文化会館アエル)、28日〜8月1日に静岡市清水区(マリナート)で予定。そのほか7月24日には富士市公演(ロゼシアター)も実施する。
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