駿河湾サクラエビ春漁終了、漁獲は微減288トン 漁業組合「夏の産卵調査など注視」

2025/06/06 09:30 

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 駿河湾のサクラエビ春漁が5日、漁期を終えた。4月2日から計21日操業し、うち18回で水揚げ。由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)を合わせた漁獲量は、昨春に比べ約42トン少ない計288トン(宵売り分など除く)となった。記録的不漁だった2018年春以降、資源回復のため操業時間などの自主規制に取り組み、春漁の漁獲量は20年から増加が続いていたが、今年初めて減少に転じた。
 悪天候などで解禁日から6日遅れで迎えた4月2日の初日は、雨の影響などもあり約4・2トンを水揚げ。その後は10トン前半〜20トン前半を中心に推移した。最高は25日の約35・8トン。終盤は卵を持った「頭黒」と呼ばれるエビの姿が増えたため、出漁を取りやめた。
 1ケース(15キロ)当たりの価格は初競りで約7万7千円をつけた後、5万円台半ばから6万円台半ばで推移した。漁期全体の平均取引値は約6万円で、昨年より約8千円上昇した。
 サクラエビ漁師らでつくる静岡県桜えび漁業組合の実石正則組合長は「水温が高くなっても漁獲量が思っていたほど伸びなかった」とし、「夏の産卵調査などの様子を注視したい」と強調した。
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