KYOJOカップ 富士スピードウェイで10日開幕 「気持ち伝わる走り見せたい」 富士山静岡…

2025/05/06 08:55 

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 女性ドライバーのカーレース「KYOJO(キョウジョ)カップ2025」が10日、小山町の富士スピードウェイで開幕する。今年から導入されるフォーミュラカーの白熱のレースに挑むのは、静岡県で誕生した新チーム「富士山静岡レーシング」。ハンドルを握る三児の母、細川由衣花さん(32)=御殿場市=にレースへの思いを聞いた。
 ―見どころは。
 「F1をイメージするフォーミュラカーは運転席とタイヤがむき出しで車体が軽く、スピード感と迫力は普段目にすることがない“別世界”の乗り物。レースを見たことがない人も楽しめる戦いになる。晴れの日の最高時速は230キロぐらい。タイヤからハンドルに伝わる感覚がダイレクトで、首や体幹への負荷が大きい。乗ってしまえば楽しさが大きいが、正直すごいものに手を出してしまったという印象はある。自分にとっても初の挑戦だ」
 ―子育てとの両立は。
 「どうしても時間が取れないので、バランスボールに片足を乗せて料理を作ったり、手首に重りを付けて洗濯物を干したりと育児や家事にトレーニングを取り入れている。レースの合同テストも終われば他選手はホテルで休むが、自分はそこからが主婦としての仕事。大変な面はあるものの、頭を切り替える良いスイッチとして前向きに捉えている。同じレーサーの夫も子どもたちも支えてくれ、感謝している」
 ―女性ドライバーのレースをどう感じるか。
 「男性社会のイメージが強く、女性はフィジカルでかなわない面もある。ただ、やりたい女性ドライバーも多く、同じ条件で競うカテゴリーができた時は素直に出たいと感じた。以前は自分がフォーミュラカーに乗れるとは考えもしなかった。他選手との駆け引きや一瞬の判断など、最も難しいスポーツだと思う。チームでレースに臨む」
 ―目標は。
 「順位は読めないので、まずは自分の力を発揮して悔いのない走りをしたい。ただ、ビリは嫌ですね。年長者でも体力で負けたくない。見ている皆さんに気持ちが伝わるレースをして、その上で少しでも結果が付いてくればうれしい」
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