19季ぶり制覇へ バスケ女子シャンソン・吉田舞衣 Wリーグ屈指のシューターがコート舞う

2025/03/27 08:28 

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 新たな黄金期へ、リーグ屈指のシューターが19季ぶりのリーグ制覇に導く。バスケットボール女子Wリーグシャンソン化粧品のSF吉田舞衣(26)は、3点シュートを武器に勝利を呼び込むエースだ。「優勝したいという気持ちを思い切り表現し、気持ちを込めてシュートを決める」。決意を胸にプレーオフ(PO)のコートを舞う。
 身長176センチ。長い手足を生かして高い打点から放つ外角シュートを武器に、得点を量産する。2020〜21年シーズン終盤に加入すると、即戦力として得点力の高さを示し21〜22年の新人王に輝いた。22年のワールドカップでは日本代表を背負うなど、うなぎ上りの活躍でチームに欠かせない存在となった。
 新設大会のユナイテッドカップでは大会最優秀選手(MVP)に選ばれ、久しぶりの主要タイトル獲得の原動力となった。「日々やってきたことの積み重ねが自然と出た結果」と控えめだが、デンソーとの決勝で第2クオーターに逆転の3点シュートを沈めるなど15得点を挙げ、勝負強さを発揮した。
 今季は新たな顔ものぞかせた。21年ぶりに復帰した中川文一監督から「勝負どころでチームを救える選手になれ」と求められ、オールラウンダーとして活躍。これまでは「ピュアシューターだった」が、ドライブを狙うなどインサイドのプレーも増えたことで、今季の合計得点は昨季よりも80得点以上伸びた。
 3月上旬に行われたレギュラーシーズン最後の地元連戦は1勝3敗と苦戦。だが、「負けて弱みが証明された」と改めてディフェンスの強度を見直すきっかけにした。現場で指揮を執る浜口京子コーチも「引き出しが多く、ディフェンスを強化したことで、強度が高まってきた」と成長を見守る。
 今季のPOは4チームで争う。3季連続で阻まれた4強の壁突破へ「まずは初戦を取って次につなげる。うまくいかない時間帯があったとしても前を向く」と強く誓った。
 よしだ・まい 1998年4月13日生まれ。神奈川県横須賀市出身。小学1年時にバスケットボールを始め、八雲学園中・高を経て拓殖大に進んだ。同大在学中にアーリーエントリーでシャンソン化粧品に加入した。プレー中にチームメートと呼び合うコートネーム「リズ」は「実現する」などの意味がある「Realize」が由来。高校時代の先輩に名付けてもらって以来、大切に使っている。
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