国産「レアアース採掘船」構想 深海底で作業可能、自民が提言へ

2026/05/13 15:59 

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 自民党の海洋開発特別委員会は13日、近く政府に提出する提言に、南鳥島(東京都小笠原村)沖のレアアース(希土類)の開発に特化した専用船の建造を盛り込むことを決めた。深海底を採掘する機能を持つ大型船で、実現すれば1000億円ほどの建造費が掛かる見通しという。

 内閣府が主導するプロジェクトは2月、南鳥島近海の深海からレアアースを含むとみられる泥の採取に成功。採取には海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」を利用した。ただ、ちきゅうは科学探査船で学術目的にも利用されていることから、レアアースの採掘に特化した専用船を建造し、国産レアアースの開発を加速したい考えだ。

 人員や輸送の体制を整えるため、提言には南鳥島の港湾や空港の機能拡充も盛り込む。委員長の滝波宏文参院議員は取材に「中国の経済威圧の中で、切り札となり得るレアアース開発を後押ししたい。単なる経済性ではなく、経済安全保障の面から取り組まないといけない」と説明した。

 レアアースの調達は中国に依存し、国産化への期待が高まっている。日米両政府は3月、南鳥島周辺海域でのレアアース開発に関する協力覚書を締結した。

 一方、コストや精錬の技術などに課題があり、南鳥島沖の正確な資源量も不明だ。2月に採取した泥についてもレアアースがどれくらい含まれているかは調査中。南鳥島沖での採掘で採算性が取れるかは2028年3月までに評価される。【木許はるみ】

毎日新聞

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