日本、ベトナムの原油調達を支援へ 首脳会談、重要鉱物でも連携

2026/05/02 17:16 

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 高市早苗首相は2日、ベトナムのレ・ミン・フン首相とハノイの首相府で会談した。緊張が続く中東情勢を踏まえ、ベトナム中部のニソン製油所の原油調達について、日本貿易保険(NEXI)を通じて支援する方向で合意。ベトナムのレアアース(希土類)を含む重要鉱物の安定供給確保と供給網(サプライチェーン)強化に向けて緊密に連携することも申し合わせた。

 日本は4月、原油調達で深刻な影響を受けているアジア諸国に対し、総額100億ドル(約1・6兆円)の金融支援枠組みを創設しており、製油所を巡る合意は支援の第1号案件となる。

 両首脳は会談に合わせ、科学技術、半導体、人工知能(AI)、エネルギー・重要鉱物、食料安全保障の5分野での協力の推進を確認する「優先協力事項リスト」を発表。経済安全保障を2国間協力の新たな優先分野に位置づけて連携を進めることを確認した。安保協力の具体化でも一致した。

 高市首相のベトナム訪問は就任後初めて。両首脳は会談で、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡での航行の安全確保を含めた事態の沈静化に向け、意思疎通を強化することで一致。南シナ海情勢についても意見交換し、地域の平和と安定に向けた連携を確認した。拉致・核・ミサイル問題を含む北朝鮮への対応で緊密に連携することも申し合わせた。

 高市氏は会談後の共同記者発表で「ベトナムとの連携強化は、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現・進化に向けて極めて重要だ」と語った。フン氏も「FOIPを含め地域の平和と安定、発展に積極的に貢献する日本の取り組みを支持する」と述べた。

 高市氏はその後、ベトナムの最高指導者トー・ラム共産党書記長(国家主席)とも会談し、ラム氏の年内訪日を調整することで一致した。【ハノイ野間口陽】

毎日新聞

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