自民単独3分の2 高市人気、戦後最多310確保 中道惨敗、議席7割減

2026/02/09 02:57 

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 第51回衆院選は8日、投開票され、定数465(小選挙区289、比例代表176)のうち、自民党は単独過半数ライン(233議席)を大きく上回り、少数与党の参院で法案を否決されても再可決できる3分の2(310議席)を超えた。一つの政党が3分の2にあたる議席を確保するのは戦後初めて。小選挙区の議席を独占したのは31都県に上った。一方、立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」は公示前の167議席から約7割減となる見通しで、壊滅的な敗北を喫した。

 高市早苗首相(自民党総裁)は2月中旬に召集予定の特別国会で再び選出され、第2次高市内閣が発足する見通し。

 自民は公示前の198議席から100議席以上増やし、首相が掲げた「与党で過半数」の勝敗ラインを大幅に上回った。戦後、単一政党の獲得議席として最多なのは、旧民主党が政権交代を果たした2009年衆院選で得た308議席で、この数字を超える歴史的大勝となった。

 首相は8日夜のテレビ番組で、「公約を確実に実現していく」と語った。自身が掲げた飲食料品の「2年間消費税ゼロ」に関しては「(超党派の)国民会議で検討を加速することになる」と指摘。「各党がさまざまな意見を持っている。早期に結論を得られれば税法改正案を提出することになる」と語った。第2次内閣の閣僚人事については「(政権発足から)わずか3カ月あまりだ。結果を出しつつあるので、これを変えることは考えていない」と言及した。一方で、「例外としては、維新から閣僚を1人出すとか、そういうお話があった時には考える」とも述べ、日本維新の会の閣内協力に秋波を送った。

 自民は高い内閣支持率を追い風に優位に戦いを進めた。固い支持地盤を誇る群馬や富山、山口などに加え、前回選では野党も議席を獲得した宮城や長野、静岡、滋賀などでも議席を独占した。さらに自民は8日、福井2区で当選が確実となった無所属前職の斉木武志氏を追加公認したと発表した。

 自民は24年10月の衆院選、25年7月の参院選で大敗し、不安定な国会運営が続いていた。今回、衆院にある17の常任委員会で自民が委員長ポストを独占した上で、各委員会の過半数を握る「絶対安定多数」(261議席)を確保したことで、法案審議などを円滑に進めることができる。自民はさらに3分の2を握ることになった。法案を衆院で再可決できるうえ、憲法改正の国会発議に必要な議席を衆院では自民だけで有することになる。

 中道は、保守色の強い高市政権の対抗軸となるべく、保守にも革新にも偏らない穏健な政治を掲げた。だが、結成から間もない選挙戦で有権者への浸透が課題となった。巻き返しを図った終盤戦でも勢いを欠き、前回選で立憲が善戦した東北でも大半の選挙区で自民候補に敗れるなど厳しい戦いとなった。

 維新は本拠地の大阪以外では支持の広がりを欠いたが、公示前の34議席を獲得。国民民主党は公示前の27議席を確保した。共産党は公示前の8議席を下回った。れいわ新選組も勢いを欠き、公示前の8議席を大幅に下回りそうだ。参政党とチームみらいは比例で支持を伸ばし、参政は10議席超、みらいは10議席を獲得した。【飼手勇介】

毎日新聞

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