企業献金規制巡り、維新が採決動議 野党反発「茶番はまっぴら」

2025/12/15 15:45 

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 15日の衆院政治改革特別委員会で、日本維新の会が企業・団体献金の受け手規制を強化する政治資金規正法改正案などの採決を求める動議を提出した。17日の会期末が迫る中で、規正法改正案を早期に採決し、衆院議員定数削減法案の審議入りを図る狙いがあるが、野党側からは「茶番はまっぴらごめん」「負け惜しみか」と反発が相次いだ。

 特別委で参考人質疑が終わり、伴野豊委員長(立憲民主党)が有識者2人への感謝を述べた直後に、維新の浦野靖人理事が動議を提出した。

 立憲の笠浩史国対委員長は「議員間での自由討議や修正協議をやっていくのが当たり前の話で、なぜ質疑を打ち切って、採決しなければならないのか」と反発。参考人2人がまだ席に着いている中で、動議が出されたことにも「こんな失礼な話はない。これほどふざけた話はないし、断じて許されない」と憤った。

 維新は動議提出の理由として、国民民主党が修正協議の提案に応じなかったなどと主張しているが、国民民主の臼木秀剛理事は「修正協議を訴えていたが応じなかったのは与党だ。突然、国民民主のせいにしている」と批判。公明党の中野洋昌氏は「維新は全く理事会で発言がないまま、突然、動議の提出に至った。維新の茶番劇はまっぴらごめん、いいかげんにしろと強い憤りを感じている」と述べた。

 有志の会の福島伸享氏は「維新は動かざること山のごとしで理事会で何も審議促進のための話をしてこなかった」と強調。自民党と維新が提出した衆院の定数削減法案が審議入りのめどが立っていないことから「負け惜しみみたいな形でやっているのか」と指摘した。【池田直、富美月、野間口陽】

毎日新聞

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