自民埼玉県連、幹事長の党費2800万円私的流用を報告 本人は否定

2025/10/25 16:00 

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 自民党埼玉県連幹事長の小谷野五雄県議(69)が、県連の党費を私的流用した疑いで役職を一時停止された問題で、県連の調査委員会は小谷野氏が約2800万円を私的流用したとする報告書をまとめた。27日の県連役員会で報告し、県連は小谷野氏の処分を検討する。一方、小谷野氏は私的流用を否定。内部調査委では中立性に欠けるとして、第三者委員会を設置して調査するよう求めている。

 県連幹部によると、調査委は小谷野氏が県連に提出した領収書を精査。今年7月までの5年7カ月間に約1300件、約2800万円を私的流用したと判断した。支出には、女性用バッグやペットフードなども含まれた。

 県連は7月末、党費の支出で私的流用の疑いがあるとして小谷野氏の役職を一時停止。所属議員や弁護士による調査委を設置して調査してきた。

 小谷野氏は1998年の県議補選で初当選し8期目。議長を経て2019年から県連幹事長を務めていた。

 一方、小谷野氏は24日、さいたま市内で記者会見し、「私的流用はしていない」と疑惑を否定した。

 小谷野氏は領収書をすべて県連事務局長に渡し、不適切なものを除いて処理するよう指示していたといい、「議員や県連幹部、党本部などとの飲食や贈答品の支出で、政治活動だ。第三者委員会で調査し、不適切と認定されたら返金する」と話した。【加藤潔】

毎日新聞

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