長崎の大石知事、政治資金の二重計上は「知識不足」 不正を否定

2025/10/25 12:45 

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 長崎県の大石賢吾知事は24日、自身の政治資金問題について説明するための記者会見を県庁で開いた。大石知事は「裏金のような不正な利益は得ていない。政治経験のなさや管理不足が原因で県民に疑念を与え、迷惑をかけた」と改めて陳謝した。

 疑惑の一つは、大石知事が初当選した2022年の知事選の選挙運動費用収支報告書と22年の後援会の収支報告書に2000万円を二重計上していた問題。大石知事は選挙前に県医師信用組合から2000万円を借り入れて選挙運動費用収支報告書に「自己資金」として計上する一方、後援会の収支報告書にも「大石氏からの借入金」として2000万円を記載し、後援会から約650万円の「返済」を受けていた。

 大石知事は記者会見で「架空の資金移動を意図的にでっち上げたものではなく、実在する一つの資金移動を誤って二重に計上していた」と改めて説明。知事選の準備期間が少なく、政治資金管理の知識が不足していたことを理由に挙げた。

 今後は後援会の運営体制を改め、毎月末に複数人で収支報告書や帳簿、出入金などを確認▽出金手続きの際は事前承認制にする▽資金管理について年1回以上税理士などの外部専門家による指導を受ける――などの再発防止策を徹底するとした。【百田梨花、柳瀬成一郎】

毎日新聞

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