「財政の帳尻合わせだけが目的ではない」 片山財務相、就任会見で

2025/10/22 20:26 

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 高市早苗政権の発足から一夜明けた22日、経済閣僚らが就任記者会見に臨んだ。首相が掲げる「責任ある積極財政」に基づく投資や、肝いりの経済安全保障、外国人関連の施策などに意欲的に取り組む姿勢を示した。

 初の女性財務相となる片山さつき氏は、責任ある積極財政に基づく経済財政運営を行う姿勢を明確にした。また、財務省の政策や予算を打ち出す際のスタンスについて「財政の帳尻を合わせることだけが究極目的ではなくて、成長する日本を将来に残すことで、夢や期待が残る国にならなくちゃいけない」と語り、職員にも「マインドセットを変えていただきたい」と求めた。

 記者の質疑では、積極財政を意識した回答が目立ったが、「財政規律が必要ないというような議論をしたことは一度もない」などと述べ、財政への配慮もにじませた。

 日本維新の会と合意した食料品にかかる消費税を2年間ゼロにする案の検討については、「手取りを増やすことが非常に重要だと総理も言っている。あらゆる可能性を否定するわけではない」と強調したが、具体的な発言はなかった。

 前日夜に指示を受けた物価高対策を含む経済対策については、ガソリン暫定税率の廃止などスピード感を持って確実に進めるとした。対策の裏付けとなる補正予算案の規模は明言しなかった。【加藤結花】 

毎日新聞

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